吉田次郎(Guitar)

1958年6月17日福岡生まれ
 7歳でクラシックギターを始め、15歳でギター・コンクールで優勝するなど早熟ぶりを発揮。15歳にジョン・コルトレーンを聴きジャズに興味を持ち、18歳で上京し、スタジオ・ミュージシャンとしてプロ活動を始める。1983年に渡米。翌年、バークリー音楽院に入学。卒業後は一年半ほど同学院の講師をつとめた。90年からニューヨークに居を構えて本格的な音楽活動を始める。オリバー・レイクやフィリス・ハイマンといったハードコアなジャズからジョー・サンプル、マイケル・フランクス、リッキー・リー・ジョーンズ、セルジオ・メンデス、フィービ・スノウといったポップ・アーチストのツアーサポートまで幅広く活動。
 ジャズ・ギタリストとしては自らのグループ、ニューサウンド・ワークショップを主宰し、実験的な音楽にも挑戦するなど芸術家としての真摯な音楽活動も続けている。プロデューサーとしてはカルロス・ジョビンへのトリビュート作『エアーズ・トゥ・ジョビン』(BMGビクター)でアストラッド・ジルベルトを起用したり、ニューヨーク・ボイセスとマンハッタン・トランスファーのジャニス・シーゲルを共演させたプロジェクト『トリビュート・トゥ・カーペンターズ』(キング)を完成させるなどその幅広い人脈とアメリカの音楽業界に精通した活動ぶりで、日本人アーテストとしては異色な才能を発揮している。また人気ナンバー・ワンのシンガー、ケイコ・リーのアルバムやツアーサポートで日本のファンにも知名度が高くなっている。昨年の人気ギタリスト投票では、第4位に選ばれた。最近では「アコースティック・ギター・マガジン」誌の「名手の軌跡」にとり上げられたり、世界に誇る日本にギターメーカー「タカミネ」がJiro Yoshidaモデルを発売する他、彼の技術度とインターナショナルな音楽感性が大きく認められてきた。
 NYを拠点とする超人的ベーシスト、カール・カーターとは「イン・マイ・ライフ」「禁じられた遊び」をデュオで発表し、日本ツアーを行っているが、ナイロン弦、スチール弦のアコースティックギターやエレクトリックギターをあらゆる奏法で駆使した彼のステージは、エンタテイメント溢れるもので、ジャズに関心のない人達をも惹きつけて離さない魅力を持っている。